Tuesday, January 26, 2010

Define Good - Harper's Bazaar 11/1993



となりの席でリサーチをしてたアシスタントDさんの机の上に過去のHarper's Bazaar誌がどっさり詰まれていた中で気づいたのは、同じファッション雑誌で似た様な白背景の表紙、ロゴも同じ黒でもアートディレクターが変わるとかなり違うかなという事。その中で特に気になったのはNovember'93号のカバー。アートディレクターはファビアン・バロン、言わずと知れたファッションアートディレクターの巨匠です。この90年代前半頃ファビアン・バロンは乗りに乗っていてHarper's Bazaarの黄金時代を築いたと言えると思います。この頃は他にも伝説的にかっこいい表紙(March'92号とか)もありますが、僕が気に入ったこの号の表紙は今の雑誌にもよくあるヘッドラインも入りつつも、とてもエレガントなところ。


数日前にExperimental Jetsetのレクチャーをyoutubeで見て、その中で彼らが会社でやるプロジェクトと個人でやるプロジェクトの区別について話をしている時、ヒッチコックを例に出して「彼はアーティスティックな面を商業的社会の中でうまく作品にしてる」ような事を言っていた。
純粋にグラフィックデザインをアートの手法として作品作りをしている人以外は、商業社会を相手に物作りをして行く訳で、いかにクライアントの要求や希望に答えるのが仕事なので、どれだけうまくバランスよく自分のフィルターを通して世の中と繋がっていけるかだと思ってます。

そんな事を考えつつ、このNovember'93号カバー、美しさ、品の良さ、雰囲気、バランス、全部まとめてかなりgood。 (ノビ)

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